実力や理解力に応じた経験の場を与える

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「どの情報が必要で、どこが必要ではないかは、コーチが教えるというより本人が経験を重ね、そこから自分で学びとっていくものだと思います。ですから、強いチームで補欠に甘んじているより、実力にあったところでゲームに出たほうが絶対にいいのです。」

リーダーは、学生・選手・部下などに理論・理屈・方法などを教えたあとは、実践してもらうように関わり、経験を重ねる場を提供する役割があると解釈できます。「実力や理解力に応じた経験の場を与えること」とても参考になる視点ですね。ぜひ、教育者としてリーダーとして実践していきたいと思います。

外から内をみる

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

(2007年にラグビー日本代表監督に外国人を据えたことに触れて)「スペースの考え方やコミュニケーションの仕方も、日本人監督とずいぶん違う。選手たちはとまどうことも多かったでしょう。でも、世界を知るという意味ではいい経験になりますし、そういうなかに自分を置かないと、日本人の足りない部分や、逆に日本人としての強みもなかなか発見できないのではないでしょうか。」

私の経験からも、「世界に触れること」は自分を客観的に見つめる視点を持つことができるので有用な方法の一つだと思います。今となっては情報をとる手段が多様になり、「世界に触れる」ことも身近になりました。

この考え方は、「外から内をみる」という点で、日本国内での自分の業界・専門分野などを見つめなおすための貴重な視点を与えてくれます。傲慢な自分を見つめなおしたり、独りよがりの考え方を改めたり・・・。周囲からの意見を謙虚に受け止める心の余裕・・・。今後もこの視点を忘れずに仕事に向き合いたいと思います。

強い組織を作る三つの視点

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「日本一になりたいという気持ちで入ってきた選手のモチベーションを、さらに引き上げる環境づくりに苦労しました。せっかくの人材も、高いモチベーションを維持する環境が整ってないと、辞めてしまいますからね。

その際に、大事なのは次の三点です。

まず、既存の選手のモラル。なるほどこういう人たちなら日本一にふさわしいと思ってもらえる行動や態度を、練習中だけでなく日々の生活でもとっていること。

次が、見返り。日本一をめざして練習に取り組んだら、こんな報酬が手に入るという具合的なものを示す必要があります。この場合の報酬とは、金銭や物質的なものにかぎりません。そこには周囲の期待や、地域、社会の期待も含まれます。

それから、。ついていきたい、いっしょに目標に向かって努力したいという人がいるかどうか。」

この三つの視点は、強い組織を作っていくときに必要なものですね。的を得ていると思います。私は教員をしています。教員の質が、学生の学習効果に大きく影響すると最近感じています。教員という組織をこの三つの視点で、教員のモチベーションを維持・向上する環境を整えていく必要があるように思います。

「イメージを超える驚きや感動」を与える

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「目標だけでなく、その目標はこうやって達成するんだというところまで見せなければ、人は動かないというのはそのとおりです。ただし、やはりそこにも目標と同時に、選手のイメージを超える驚きや感動がないと、モチベーションは高まらないのではないでしょうか。」

目標を掲げて確実に達成する方法をこのブログでは取り上げています。

目標を学生・選手・部下などに示すときは、「イメージを超える驚きや感動」を与えるだけのインパクトをリーダーは考える必要があるということですね。なるほどと思います。ぜひ、実践していきたいと思います。

思考やイメージの枠を超えたもの

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「チームのビジョンを選手全員が共有するのは、絶対に必要なことだと思います。そのためには、ビジョンそのものに、やりがいやおもしろさを感じさせる力がなければなりません。逆にいえば、選手がビジョンに興味をもてば、勝手に共有するようになるはずです。

では、どんなものなら選手たちにおもしろいと感じるかといえば、それは、彼らの思考やイメージの枠を超えたものだとぼくは思います。」

リーダーには、選手・学生・部下などに「興味」をいだかせる関わりが必要だと解釈できると思います。教員である私であれば、学生に「興味」をいだかせる講義の方法、資料の作り方などを工夫することですね。これを実現するためには、学生の思考やイメージの枠を超えるものである必要があるということです。ぜひ、これを実践していきたいと思います。

教えるとき意味は絶対につける

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「意味がないことより意味があったほうが、選手は絶対におもしろいしやる気も出るのだから、教えるとき意味は絶対につけろと、後輩にも言っています。

それは裏を返せば、意味を上手に伝えれないコミュニケーション能力の低い人は、いい指導者になれないということです。

コミュニケーション能力を高めるいちばん簡単な方法は、相手の立場に立つこと。自分だったらどういうふうに表現されたら頑張れるか、何と言われたら「よし、やってやろう」という気持ちになるか、というように考えれば、うまくいく確率は高くなると思います。」

「教えるときは意味を必ずつける」「相手の立場に立つこと」どれも重要なセンテンスですね。平尾さんの経験に裏打ちされた非常に参考になる視点です。ぜひ、これを実践していきたいと思います。

意味を添えて説明する、指導する、教育する。

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「根性は無意味なことをやらせたらつくものではなく、意味や目標が明確になれば、勝手にどんどん出てきます。忍耐力だってそうです。これはチームが勝つために必要なんだと理解できれば、少々のことは我慢できるものなんです。」

「意味」「目標」「目的」・・・。なにげない言葉ですが重要なキーワードですね。意味を添えて説明する、指導する、教育する。ぜひ、これを実践していきたいと思います。

目的を意識させるー「なんのために」

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「意味を理解させるかどうかで、選手のモチベーションや成長の度合いは格段に変わるのに、この「意味」の重要性をわかっている指導者が、日本のスポーツ界には明らかに少ない。それは、前にも言いましたけれど、監督やコーチと選手の関係が先生と生徒だからにほかなりません。しかも、先生の命令には絶対服従というコンセンサスができあがっているから、教えるほうはただ怒鳴っていればいいんだと勘違いしているのです。

目的を意識させることは大事な視点ですね。「なんのために」練習するのか、「なんのために」勉強するのか、「なんのために」仕事をするのか。意味を理解させること。ぜひ、これを実践していきたいと思います。

ネガティブな点を指摘するには、ポジティブな点を見つけておく。

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「自信を持つのはいいのですが、自分の実力の過大評価は、その選手の成長を妨げる要因になりますから、「ここは自分で思っているほどできていない」「この技術ではレギュラーにはなれない」と、できるだけストレートに伝えています。

ただし、それだけだと選手には絶望感しか残りません。そこで、「おまえは気がついていないだろうけど、この部分にはすごい可能性がある。そこをこうやって磨いたらどうだ」という話を必ずセットにしてするのです。

そのためには日ごろから、この選手の長所はどこだと探すつもりで、一人ひとりの選手を見ている必要があります。」

人を育てるための重要な視点を示していると思います。ネガティブな点を指摘するには、ポジティブな点を見つけておく必要があるということですね。ぜひ、実践していきたいと思います。

学ぶ側に「選択させる」

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「モチベーションをくじくようなことを、コーチは絶対やってはいけません。

たとえば、エースで四番をセカンドで二番にコンバートするとき、ピッチャーではアイツに勝てないからセカンドをやれという言い方。これはコーチとしては最悪です。

それは選手に妥協しろといっているのと同じではないですか。一度妥協した選手は、次に困難な状況に遭遇したときも、妥協することで解決をはかるようになるのです。目標値を下げればいいんだという思考回路になってしまう。そうなったらモチベーションはどんどん下がっていきます。」

選手・部下・学生などのモチベーションをあげて能力を引き出そうとする場合、上から目線で一方的に指導するやり方はよくないということですね。教育・指導の立場から、決めつけてかかってしまうと教育・指導の効果が上がらないこともうなずけます。このことは、学術的にも研究されており、学習効果があがらないことが証明されています(Hanushek EA, Woessmann L. Does educational tracking affect performance and inequality? Differences-in-differences evidence across countries. The Economic Journal. 2006;116, C63–C76.)。では、学習効果をあげるにはどうすればよいかというと、学ぶ側に「選択させる」ことです。これも証明されています。ぜひ、実践していきたいと思います。