周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。
この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。
「日本一になりたいという気持ちで入ってきた選手のモチベーションを、さらに引き上げる環境づくりに苦労しました。せっかくの人材も、高いモチベーションを維持する環境が整ってないと、辞めてしまいますからね。
その際に、大事なのは次の三点です。
まず、既存の選手のモラル。なるほどこういう人たちなら日本一にふさわしいと思ってもらえる行動や態度を、練習中だけでなく日々の生活でもとっていること。
次が、見返り。日本一をめざして練習に取り組んだら、こんな報酬が手に入るという具合的なものを示す必要があります。この場合の報酬とは、金銭や物質的なものにかぎりません。そこには周囲の期待や、地域、社会の期待も含まれます。
それから、人。ついていきたい、いっしょに目標に向かって努力したいという人がいるかどうか。」
この三つの視点は、強い組織を作っていくときに必要なものですね。的を得ていると思います。私は教員をしています。教員の質が、学生の学習効果に大きく影響すると最近感じています。教員という組織をこの三つの視点で、教員のモチベーションを維持・向上する環境を整えていく必要があるように思います。