自ら変わり周囲を変えていく

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「強い力で突き放すのは突き放すのが目的ではなくて、突き放した反作用でこちらに戻ってくることを期待しているのです。かつては、選手の反発係数が一様に高かったですから、そのやり方で非常に効果的でした。ところが、相手の反発係数が低くなると、このやり方は効率が悪い。

そこで、反発係数を高めるよりも、長所を見つけて褒めたり、おだててその気にさせたりすることで、こちら側に積極的に引き込むという方法が、現在では主流になりつつあるのです。」

従来の指導・教育は通用しない時代になったということをしっかり認識する必要性があることが読み取れます。指導者・リーダーの年齢が高ければ高いほど、この視点を持つ必要がありますし、意識して自分を変えていく必要があります。このブログでは”主体変容”というキーワードを時々取り上げてきましたが、まさに文字通り、「自ら変わり周囲を変えていく」ことが求められると言えますね。モチベーションを上げさせて人を育てるという観点からも参考になる視点だと思います。ぜひ、実践したいものです(自戒を込めて)。

言葉のセンスを磨く

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「その言葉が、相手の反応を引き出す刺激になっていることは、言語化の重要な要素です。

反応するほうも、決まった反応をする必要はありません。反応の幅はできるだけ広いほうがいいと思います、刺激に対して定型的な反応ばかりしていると、逆にその反応を引き起こす刺激しか感じなくなってしまうので、やはり受信機の精度は悪くなります。

反応の幅が広い、言葉を換えれば一つの状況に反応するオプションを、できるだけたくさんもてばもつほど、攻めも守りも有利になるのです。」

指導・教育にあたる側として、「言葉のセンスを磨く」ことが必要であることが読み取れます。画一的な指導・説明で終わるのではなく、納得を得るまでは、言葉を換えて理解を得ることが重要だと思います。モチベーションを上げさせて人を育てるという観点からも参考になる視点だと思います。ぜひ、実践したいものです(自戒を込めて)。

好印象を与えることはコーチングの要素

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「相手にマイナスの感情を抱かせないためにはどうしたらいいかとか、好印象の与え方みたいなものは、コーチングの要素としてもっとも重要視されてもいいはずです。」

すごくよくわかる言葉ですね。いまの時代は、20年以上前に普通に行われていた指導・教育は通用しなくなりました。それこそ、自分の受信機の感度を上げて時代の流れを鋭敏に感じ取り、指導・教育にあたる必要がありますね。モチベーションを上げさせて人を育てるという観点からも参考になる視点だと思います。ぜひ、実践したいものです(自戒を込めて)。

コーチのアドバイス・三つのポイント

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「コーチのアドバイスには三つのポイントがあると思っています。

一つめは、教えることを一つか二つにしぼり、できるだけ簡略化して伝える。

二つめは、頑張ったらできることしか言わない。

三つめは、それができたら状況が激変したことを、必ず本人が実感できる。」

非常にわかりやすいアドバイスのポイントですね。モチベーションを上げさせて人を育てるという観点からも参考になる視点だと思います。ぜひ、実践したいものです(自戒を込めて)。

相手の感情を推し量る能力

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「ほとんどのコーチはまず褒めません。必ずダメ出しから入ります。

知っていてもどうにもならないから困っているというのに、こちらの気持ちなんておかまいなしに、これが正しいと押しつけてくる。

コーチの自慢げな顔は、教わるほうの受信機の精度を確実に悪くするということだけは、彼らからイヤというほど学びました。

受け手の感情が、受信機の精度を左右するのはまちがいありません。人間はそんなに完璧なものではありませんから、感情的に受け入れられないとなれば、情報を受容する回路はそこで遮断されてしまいます。」

指導者・リーダー・教員などには、「相手の感情を推し量る能力」が必要であると解釈できますね。これに加えて、「相手を褒めて謙虚に対応する能力」も必要であるといえますね。非常に参考になる示唆だと思います。ぜひ、実践したいものです(自戒を込めて)。

 

リーダー・指導者の受信機の性能を上げる

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「ぼく自身の経験からいっても、選手が思うように動かない、成長しないというときは、教える側の理屈や理論が原因というより、むしろ教えられる側の理解力や消化力に問題があるケースのほうが圧倒的に多い。

コーチングとは教える側の発信機ではなく、いかに教えられる側の受信機の精度を高めるかがポイントではないかと思うのです。

こちら側の受信機の性能を上げればいいのです。もう少し具体的に言いますと、まずは選手の話をよく聞くこと。この監督やコーチは自分の話をきちんと聞いてくれるとわかれば、選手のほうからいろいろと話してくれるようになります。」

とても示唆に富む考えですね。解釈など要らないですね。ぜひ、実践したいものです(自戒を込めて)。

リーダー・指導者としての配慮の範囲

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

(監督の山口先生が、平尾さんが「限界」だと思って練習を休ませてくださいと言いに行ったときに、怒られることを覚悟していたところ、あっさり認めたくれたという出来事を踏まえて)「休ませてくれと言いにいく前にどれだけ考えたかとか、どの程度悩んだかとか、そういうところで判断されたのではないかと思います。」

監督の山口先生の懐の深さを感じ取れるエピソードですね。と同時に、リーダー・指導者としての配慮の範囲をどれくらい広げておく必要があるかが参考になりますね。モチベーションをあげさせる関わりをしていく際の重要な視点の一つを明示してくれいていると私は思います。

一律に扱うのではなく、個別にフォローしていく。

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「監督がああだこうだとうるさく言うより、個々の選手が自分の頭で考えられる状況をつくってあげるほうが、いまの時代、効果的であるのはまちがいないし、そのためには、選手を一つの塊ではなく異なった個性とみなさなければできないと言いたかったのです。

成績をつけるだけだったら、できるヤツは5、できなければ1ですむ話ですが、チームを強くしようと思ったら、1や2の選手もなんとか3や4に引き上げて戦力化しなければなりません。そうするためには一律に扱うのではなく、個別にフォローしていくよりほかないわけですよ。」

この考えに同感しますね。教育の究極は、「個別」対応だと私も思います。個性に見合ったアプローチをして育てていく。モチベーションをあげさせるための重要な視点ですね。肝に銘じたいと思います。

サブリーダーが個々の反応を見ながら指導していく

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「いまの時代、リーダーが自分の考えを組織にくまなく伝え、全体の均一なレベルアップをはかろうとするなら、リーダーの下に何人かのサブリーダーをつくり、そのサブリーダーが個々の選手の反応を見ながら指導していく以外ないのではないでしょうか。もう、完璧に個別化ですよ。号令一下で全員が右向け右なんてことは、これからはありえません。」

この考え方は教育に通じるものがありますね。例えば、クラスに100人いるとした場合、理解力のある学生とそうでない学生が正規分布に従って分布しますね。すると、教える教員は、すこしレベルの高い内容を取り上げると、理解力のない学生はついていけなくなり、置いてけぼりになり、学習効果があがりません。よって、モチベーションをあげることもできません。モチベーションを上げさせて学習効果をあげるには、「習熟度別クラス編成」の方法が適していることが証明されています。究極は、「個別化」だと私も思います。しかし、1学生に1教員をあてることは現実的ではありませんので、「少人数」で「習熟度別」が最も良い教育方法だと私は思います。

心の距離感を考えながら立ち位置を変えていく

周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。

この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。

「まずは、いま自分は選手とどれくらい離れて立っているかを客観的に見られるようにする。それで、今日はちょっと近づきすぎたから少し距離を置こうとか、モチベーションが下がっているのは距離が遠すぎるからかもしれない、明日はもっと踏み込んでみようなどと、考えながら立ち位置を変えていくといいのではないでしょうか。」

監督と選手、教員と学生、上司と部下との心の距離感について述べられています。教員として働く私としては、とても共感する言葉です。学生のモチベーションをあげさせるための一つの視点として、この立ち位置、距離感が重要だということですね。肝に銘じたいと思います。