周囲の人のモチベーションをあげさせる関わりの参考になる書籍を前回ご紹介しました。
この書籍は、元ラグビー日本代表監督を務められた平尾誠二さんの組織のリーダー論について表現されているものです。
この書籍の中で、平尾誠二さん自身の言葉で表現されているものをひとつずつ取り上げていきたいと思います。
「本来なら、人には「やらなければならないこと」のほかに、「やれること」と「やりたいこと」がありますよね。ぼくは、この三つをうまくつなぐことができれば、窮屈さを軽減できると思っているのです。最初に、やらなければならないことをやるのは、まあ、仕方がありません。しかも、慣れていないうえに、そのときの実力にくらべレベルが高い場合がほとんどですから、やらなければならないことをやるのは本人にとって非常にしんどいのです。でも、我慢してそれをやっているうち、それまでできなかったことが少しずつできるようになってきたり、結果を見てだれかがよろこんでくれたりすると、それがうれしくて今度は自分から同じことを進んでやれるようになり、気がついたらそれがやりたいことに変わっていたなんていうことだってありえるわけですよ。」
選手・学生・部下などに対して、やらなければならないことを我慢してやってもらうには、指導者・教員・上司としても我慢してサポートする姿勢が求められます。我慢してサポートして、選手・学生・部下が少しずつ成長していることが実感できると、指導者・教員・上司としてうれしいことですね。選手・学生・部下などのモチベーションをあげさせるために、指導者・教員・上司として我慢して付き合うことは自分のモチベーションの向上にも関わっているという意識が大切であると思います。