TOEFL iBTの勉強には英語本を使おう!

アメリカの大学へ留学をしたいと考えている方は、一様にTOEFL iBTの勉強をしていると思います。かく言う私も勉強しました。私がアメリカの大学院への留学を決意したのは約10年前です。当時は、TOEFL CBTがどちらかと主流で、TOEFL PBTも一部残っていました。まずは、TOEFL CBTを受け続けてスコアを伸ばすことに一生懸命でした。受けるごとにスコアは上昇していきましたが、基準点までもう少しというところで頭打ち状態が続きました。TOEFL PBTの受験の募集も時々行われていたので、TOEFL PBT用の英語本を買って準備しました。TOEFL PBTではspeakingのスキルが含まれないので、とりあえず基準点を超えるにはなんとかなるのではと考えていました。なんとかぎりぎり基準点を越えました。

しかし、当時はTOEFL iBTも始まっており、近い将来はTOEFL iBTに一本化されるとなっていましたので、TOEFL PBTのスコアでは弱いかなと思い、引き続きTOEFL iBTの勉強を始めました。

ちょうど過渡期であったということもありますが、丁寧にTOEFLを3種類とも準備して受けることになりました。

そういえば、大学受験の時も、共通一次試験から大学入試センター試験へ移行する時期に重なり、現役時は共通一次試験を受け、1年浪人ののち、大学入試センター試験をうけました。こちらも丁寧に2種類とも受けることになりました。人生とはこういうものなのですね。

TOEFLの勉強は仕事をしながら約2年しました。日本語で作成されたテキストや参考書が発売されていますが、私は頻出単語の勉強以外は、すべて英語で書かれた本を購入して勉強しました。

実際に勉強を進めていくと、日本語で作成されたテキストとは趣が違うことに気が付きました。たとえば、章末問題の構成です。第1章で学んだ内容は第2章の章末問題にも含まれています。同様に、第3章の章末問題には第1章と第2章の内容が含まれています。同様に、第4章の章末問題には第1章、第2章および第3章の内容が含まれています。

このように、すでに勉強したところは章を進めていくごとに復習できるように工夫されていることに新鮮さを覚えました。これはあまり日本のテキストには見られない工夫だと思います。

それと、留学を目指しているのですから、英語で勉強する環境に慣れるにはとても都合がよいと思いました。日頃から英語のテキストで準備することをお勧めします。

私が体験したTOEFLの英語の本はこちらをご覧ください

 

 

So-soと答えるときは気を付けて!

私が留学していた時は、大学の学生寮に住んでいました。学生寮の管理人は、同じ学部の同学年のブラジル系アメリカ人です。彼はアメリカで育ったということと、ブラジルという元々のラテン系であるため、非常に気さくな人でした。

ある日、彼が学生寮の中で僕に話しかけてきました。

 

彼:”How are you doing?”

私:”So-so.”

彼:”What happens to you?”

私:”・・・”

 

私は特に会話をするつもりはなく、日本語で言う「まあまあだよ」と伝えたかったので”So-so.”と答えたのですが、会話が始まろうという状況になりました。とても戸惑いを感じました。

ネイティブは”How are you doing?”と聞くときは、本心で「元気か?調子はどう?」と聞いていません。単なる言葉がけです。ネイティブに言わせれば、無意識の言葉がけとも言えるようです。よって、大した答えを期待してはいません。しかし、その答えが”So-so.”だと、「おお、どうしたんだ、話を聞いてあげよう!」となるのです。つまり、会話が始まるのです。

その日の体調で、人とあまり話したくない日もありますよね。そういう時に、”So-so.”と答えると、ちょっと大変な思いをすることになりますので、使うシチュエーションを注意するとよいと思います。むしろ、アメリカ生活を始めたら日本語的な発想をやめて、常に”I’m good!”と答えていた方がいいかもしれません。人とあまり話したくない日は、体調がまあまあでも、あえて”I’m good!”と言っておけば、お互い通りすがるだけで済むでしょう。

ちなみに、中学英語では「調子はどうですか?元気ですか?」という問いかけには”How are you?”と習いますね。でも、私は留学中に、ネイティブがこの表現を口にしたことを聞いたことがありません。ネイティブはいつも”How are you doing?”でした。自然な英会話を始めるときは、”How are you doing?”と気さくに声がけするといいでしょう。

私の中学2年生の娘に”How are you doing?”と尋ねたところ、”I’m tired.”と答えました。こう答えられたら、”Why tired?”と聞きたくなりますよね。会話が始まります。疲れているのに理由を言わなければいけないのはつらいことでしょう。娘は一生懸命英語で理由を答えていましたが、”I’m good!”といっておけば、つらくなくてよかったのにね!

isn’t it, doesn’t itの発音

中学英語で付加疑問文を学びますね。例えば、

It is hot today, isn’t it?(今日は暑いですね?)

This looks good, doesn’t it?(これいい感じじゃない?)

中学英語では、これらの発音を、「イズントイット」や「ダズントイット」と学んだと思います。私も中学生の頃、そのようにたしかに学びました。

でも、留学していて、ネイティブがそのように発音しているようには聞こえませんでした。一度も耳にしたことはなかったです。これには、英語の無声音の発音が関係しています。

・”t”は英語では無声音といって、発音しないことが多いです。

・英語は単語の最後の文字と次の単語の最初の文字をつなげて発音します。

この二つが活用されて発音されます。

isn’t it→isn i(二つのtがカットされる)→nとiが発音するときに「ニ」となる。→「イズニ」

doesn’t it→doesn i(二つのtがカットされる)→nとiが発音するときに「ニ」となる。→「ダズニ」

ネイティブと話すときに、このように付加疑問文を発音してみてください。すんなり通じるはずです。

isn’t it→「イズニ」

doesn’t it→「ダズニ」

イントネーションはどちらも下げるように発音すると自然な英語になります。

お試しください。

自然な英会話表現を身に付ける方法

私は留学してからも、英語の勉強をつづけました。なぜかというと、アメリカの大学院が求めるTOEFL iBTのスコアを越えたからといって、大学の講義についていけていないことが登校初日にわかったからです。初日はオリエンテーションでした。正直なところ、話されている内容がわからなかったです。

まず、学生寮の管理者をしている同学年の学生に相談しました。すると、彼は毎週1回英会話のレッスンの相手をしてくれるというではありませんか!いい人です!講義のない土曜日のお昼の1時間に、学生寮のロビーでレッスンをしてもらいました。その時に、アメリカのドラマを見るとよいとアドバイスを受けました。私はテレビを持っていなかったので、彼が2台持っているうちの小さい方を貸してくれました。彼が進めてくれたドラマは医療系のドラマでした。ナイスアドバイスですね。アメリカのテレビは、話されている言葉を英字で画面に表す機能が付いています(耳の聞こえない方でも見てわかるようになっています。)ので、その機能を使い、聞き取れたけど意味が分からない表現を書き留めていきました。彼とのレッスンには、その書き留めたものを持って臨むようになりました。

ある単語の使われ方がわからなかったので、彼とのレッスンの時に質問したところ、それは隠語の表現であることがわかりました。学ばなくてもよい英語も学べるということですね。

ドラマを見て英語を勉強することのメリットは、実生活で使う表現が身につくことです。ドラマのワンシーンで、ある表現が使われたことを見て覚えていると、自分の実生活の中で、そのシーンに近い状況で、自然とその時の表現が口から出てきます。

日本で自然な英会話表現を身に付けるには、英語圏の国で作られたドラマをDVDで見るといいのではないでしょうか。DVDならば、セリフを英語で表現する機能がありますので、気が付いた表現を書き留めていくとよいでしょう。

ーSpeakingーTOEFL iBTの勉強方法

今回はSpeakingのスキルについてです。TOEFL iBTの大きな特徴は、このSpeakingのスキルを客観的に評価する点です。Speaking以外のスキルであるReading, Writing, Listeningは自主学習で何とかなるスキルですが、Speakingのスキルは、自己流で話しても、それが正しい話し方(答え方)なのかが評価できません。よって、自主学習によるスコアの上昇は難しいと実際感じました。

地元の英会話スクールに通いました。そこのインストラクターは、全員英語を教える免許を持っているアメリカ人とイギリス人でしたので、学ぶ内容はとても良かったのですが、TOEFL iBTのSpeakingのスコアを短期間で上げたいと思うと、彼らはTOEFL iBTを受けたことがないので、あまり要領を得ませんでした。

そこで考えたのが、TOEFLに特化した学校に通うことでした。私の地元には残念ながらそのような学校はありませんでした。調べたところ、東京にはいくつかあることがわかりました。週末にTOEFL iBTのSpeakingのコースを提供している学校をいくつかリストアップし、模擬授業を受けに2~3回上京しました。その結果、私の地元からも通いやすい秋葉原にある学校に決めました。コースの期間は約3カ月弱。毎週日曜日の午前中に新幹線に乗り、英語のCDを聞きながら上京しました。90分のレッスンを受講後、帰りの新幹線の中でも英語のCDを聞きながら帰るということを繰り返しました。平日は、仕事を終えて帰宅後、家族が寝静まった夜にSpeakingの課題を練習して、日曜日のレッスンに臨みました。

そのSpeakingのコースは20点(30点満点)を目標にした内容でした。日本にいながらの勉強では、20点までしかスコアを上げられないものなのかと当時は思いました。結果、私の最高点は19点でした。コースを受講した当初は、なかなか英語が口に出なくて苦労しましたが、3か月後には19点をとれるまでになれたので、自分としては満足でした。

TOEFL iBTのSpeakingは、あるトピックを英語で問われて、そのトピックに対して賛成か反対かを1分間で考えて英語で述べるのですが、この訓練は、のちのち留学時のプレゼンテーションの時に大いに役に立ったことを覚えています。英語は日本語と比較して論理的な言語ですので、論理的な構造で意見を述べる必要があります。そのため、日頃から日本語で結構ですので、論理的な意見を述べる訓練をしておくことをお勧めします。

ーListeningーTOEFL iBTの勉強方法

Listeningの能力を上げるには私は苦労しました。4つのスキルの中で一番苦手でした。留学を終えて帰国してから、日本語の会話の中でも聞き間違いが結構あることに気が付きました。もともと聞く力が低いのだなと思いました。それでも、Listeningのスコアを上げなければいけません。

基本的にListening は、当然ですが英語をしっかり聞くことです。時間があれば英語を聞く習慣をまずもつことが必要です。いろいろ試したなかで比較的効果があったかなと思うのは、英語のCDを片方のイヤフォンで片耳で聞く方法です。片耳しか音が聞こえないので意外と集中して聞くようになりました。私の場合は、飛躍的にListeningのスコアが伸びたわけではありませんでした。Listeningのスキルは私としては一定速度で少しずつ力がついていった感じです。目標を失わず、聞き続けることを実践しました。

TOEFL iBTのListeningでは、教授の英語の講義を聞いて質問に答えます。よって、note takingのスキルも重要です。聞き取れたキーワードをノートに書き落としていくのですが、必ずしも英語で書き落とす必要はありません。聞きとれた言葉をカタカナで書き落としても問題ありません。要は、講義の内容を聞き取ることが一番の肝ですので。私は、目標のスコアをクリアできた時でもカタカナでノートをとっていました。

英語は日本語と比較して論理的な言語ですので、英語の講義も論理的な構造で説明されます。したがって、ノートをとるメモ用紙のスペースを広めにとって、

・一つ目のトピック→説明の簡単なメモ

・二つ目のトピック→説明の簡単なメモ

・結論

を書き落としていくとよいでしょう。その際に、トピックの話題が変わったと思ったら、その時点で一本線を横にひいておくと、話題の切れ目が見やすくなると思います。

―Writing―TOEFL iBTの勉強方法

TOEFL iBTの4スキルの一つであるWritingの勉強方法について今日はお伝えします。

Writingでは、あるトピックを読んだうえで教授の短い講義を聞き、自分の考えとして、トピックについて賛成の立場をとるか反対の立場をとるかなどを書いていきます。

英語のWritingですので、論理的な構造をもった文章を書く必要があります。論理的な構造といっても、単時間に書き上げるのはなかなか難しいです。そこで私が学んだ方法は、テンプレートをあらかじめ記憶して、有無を言わさずそのテンプレートを優先的に入力画面に打ち込む方法です。

例えば以下のwriting essayを見てください。ボールドにした表現をあらかじめ記憶します。記憶したテンプレートを入力したのち、テンプレートの間の表現を埋めていきます。この方法であれば、論理的な構造は確立できていますので、大きな失点にはなりにくいです。あとは、テンプレート間の表現をなるべく濃く埋めていくことです。

In contrast to the reading passage​, which emphasizes the qualities of Rococo art that led to its critical dismissal, the lecturer focuses on​ redeeming characteristics of the style. The professor disagrees with the text about ​the significance of the art’s aristocratic audience, subject matter, and use of elaborate decoration.

The passage explains that ​Rococo art was often created for aristocratic buyers who ignored the poor, but social changes in Europe created an environment that was hostile toward those who catered to the ruling class. However​, the professor points out that ​most art throughout history was actually created for wealthy patrons; Rococo art is not totally unique in that regard. What’s more, ​she mentions that Rococo artists sometimes worked on public places, like churches, which were clearly not designed for the wealthy alone.

The second point that the professor makes ​has to do with the subject matter of Rococo art. According to the text, ​Rococo style was interested in simple leisure and decoration rather than deep philosophical ideas. However​, the professor contradicts this by saying​that Rococo artists put subtlety and sophistication into their work. She gives an example of ​a painting that depicts three people whose relationships can be inferred just by the details of their facial expressions and postures. She believes that​ this shows unexpected depth.

Finally, in contrast to the reading passage’s claim that​ Rococo style is too elaborate, the professor reminds the students that this is a purely subjective point. Others appreciate the more difficult techniques and experimentation used in the paintings.

ーReadingーTOEFL iBTの勉強方法

アメリカの大学・大学院に留学するための条件の一つとして、TOEFL iBTのスコアの提出が求められます。留学を決意した日からTOEFL iBTの勉強を始めました。留学を目指している方はすでにご存じだと思いますが、英語の4スキル―読む、聞く、書く、話す―を総合的かつ客観的に評価されるインターネットベースのテストです。各スキル30点満点ですので、120点が総合の満点となります。

まずは、読む―Reading―について述べたいと思います。

Readingでは、かなりの長文が出題されます。従来の日本の英語教育は、読む・書くに主眼が置かれていましたので、Readingは得点しやすいと思ったら大間違いです。Readingとしての読み方のコツを身に付ける必要があります。

長文が5つのパラグラフから成っているとしましょう。英語は日本語と異なり、論理的な言語ですので、文章も論理的に書かれます。よって、パラグラフの成り立ちも論理的に組まれています。まず、第一パラグラフの最初の2~3行の内容を理解します。つぎに、第二パラグラフの最初の2~3行の内容を理解します。同様に、第三パラグラフの最初の2~3行の内容を理解します。これを最終パラグラフまで行います。すると、長文全体の構成が大まかに理解できます。この大まかな構成を理解できたら、長文の上流から下流にむけて質問は順に設定されていますので、上流側から答えを拾っていきます。このようにすれば、長文全体を読まなくても質問に答えられるようになります。

つまり、身に付けるスキルとして、各パラグラフの最初の2~3行の内容を優先的に理解することです。私はこのスキルを身に付けて、Readingのセクションのスコアアップを図りました。